【第183号】今年の「桜の宴」は中止

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、4月1日から30日まで予定されていた伊那市の高遠城址公園での「さくら祭り」が中止となった。その決定は、開花宣言もまだなされない3月13日のことである。公園は閉鎖しないが、宴会自粛を呼び掛ける看板を市が設けるとのことだ。「天下第一の桜」として親しまれているタカトオコヒガンザクラは約1500本という。

小諸城址懐古園桜まつりも、飲食をともなう大人数が集まる企画は中止するという。松本城の「夜桜会」も中止になった。

松本の弘法山古墳の桜祭りも、今年からおこなわれないこととなった。これは、感染拡大より以前に、地元の商店会が決めたことだ。

深志同窓会役員等による恒例の「桜の宴」(4月4日開催予定だった)も中止となった。

国宝松本城北側の外堀沿いに並ぶソメイヨシノが咲き始めて、3月28日に開化宣言となった。午前10時の時点で5輪ほど咲いているのが確認されてのことだ。昭和28(1953)年の松本市内での観測開始以来もっともはやい開花という。この開花宣言は、平成19年の松本測候所無人化をうけて、松本市が受け継ぎ、松本城管理事務所が出すことになっている。

3月中の開花は、平成14(2002)年3月30日に続いて2回目とのことだ。

深志教育会館の桜も、宣言の2日後くらいには満開になる。松本城の桜の満開は4月2日頃になるとの予想だが、松本は3月29日に大雪に見舞われた。「名残の雪」などといっていられないほどの積雪となった。29日の午後1時過ぎに大雪警報は解除された。

ところで、この4月に深志高校に入学する生徒たちは、同時に深志同窓会に入会する。新同窓生の誕生である。新学期のこの時期、深志高校に入学したと実感するのは、まずは学校の見事な満開の桜を目にしてからだろう。その下で弁当を食べたことを、この時期に思い出す。

在校生のために、在校生とともに、同窓会がこれからも発展していくことを期待しよう。

筆者紹介 : 小松 芳郎