深志同窓会会長(深志二十七回)
安曇野市長
深志創立150周年に向けて
去る9月、深志同窓会会長という名誉ある職に就きました。長年にわたり会長を務められ、創立140周年記念事業を成功に導かれた井上保前会長のご功績に対し、心からの感謝と敬意を表します。わが身を省みて、改めてその責任の重さに身の引き締まる思いがあります。
明治9年、第十七番中学変則学校として設置され、爾来145年、明治・大正・昭和・平成・令和と時代は移り、松本中学校・松本深志高等学校と名称は変わりつつも、私たちの母校は蜻蛉が丘に凛として聳えております。まさに世の先駆けの名に恥じない多くの卒業生が母校を巣立ち、現在に至っています。
過日、同窓会長としての初用務として、43回生の皆さんの卒業30周年記念式典に参加いたしました。27回生の私が深志の生徒だった時に生まれた皆さんです。にもかかわらず、同じ深志の卒業生として相通じるものを感じることができました。深志の特徴は卒業年次を超えて、同窓ということだけで何かしらの親近感を覚え、互いにわかりあえる雰囲気を持つことができるということかもしれません。
また、5年前の深志創立140周年記念式典に参加した際の井上会長のあいさつでとても印象に残った一節があります。記念式典のための発送作業でお手伝いをしていた当時の1年生がその作業の合間に、「ぼくたちは創立200年の記念式典に参加できる」と話したそうです。この言葉には彼らの若さと、深志の未来にわたる存続を疑うことのない純真さが表れています。
私も未来に向けて深志が進化していくことを信じています。世代を超えた同窓生の力を結集し、創立150周年を祝うべく、皆さんのご協力を改めてお願い申し上げ就任のご挨拶といたします。
(令和三年十一月吉日)