【第125号】もうすぐ卒業50年

深志教育会館の一階奥にある自習スペースには本棚があって、同窓会関係の本も何冊か手にすることができる。

そのなかの一冊に、『松本深志高校卒業50周年記念』という276頁の本があった。平成17(2005)年10月発行で、深志第7回卒業の人たちが卒業50周年記念に発行したものだ。

皆さんの在学は、昭和27(1952)年4月から29年3月まで。本書の「在学3年間の記録」をみると、27年3月に、松本中学校最終生が卒業、3月25日に、合格通知・入学許可の葉書が届いた。4月1日に入学式(344人が入学、うち女子は38人)。この月に、第2次ホームルーム実験校に指定されている。10月9日に第5回とんぼ祭が開幕。初めてのファイアストームが実施された。11日には小林有也初代校長胸像の復元除幕式がおこなわれている。16日が大運動会で、とんぼ祭が閉幕。

28年5月4日には、初の応援団長選挙。29年4月10日には、放課後、屋上で1年生有志に応援団の指導があって、以後慣例となる。10月、指定実験学校報告「ホームルームの研究」が完成。そして30年3月11日に第7回卒業式。

本書には、クラスごとに9組までの卒業写真が掲載されている。3組には、前同窓会長の中嶋嶺雄氏がおられた。岡田甫校長ほかの教職員の写真には、この13年後に入学した私が教わった先生が何人かいた。藤岡改造・小野朋士・坂野達雄・石上順・奥田きわ・臼井始・小沢光顕・大貫悌二・黒川真・赤羽誠(当時教頭、私のときは校長)・国見金熊(敬称略)。本年10月5日に98歳で亡くなられた岩垂潔先生(深志元校長)の姿もある。

トツとペチャ熊の数学、金熊先生の英語、大貫先生の美術、筑邨の国語等々、卒業年次がちがっても、こうした先生方の話題をとおして話がはずむことが多い。

先輩方の50年の記念誌をみていて気が付いた。20回生の私も、43年3月の卒業だから、来年で卒業50年だということを。

筆者紹介 : 小松 芳郎