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目の見えない人達がヨットレースをする。
ちょっと想像してみてください。風や波や潮の影響を受けながら走らせるヨットを目の見えない人が舵を持って、セールを調節して走らせる。
大学時代からヨットレースに長く親しんでいる私自身、そんなことできるのかと半信半疑でしたし、出来たとしてもお遊び程度なのではと思っていました。昨年までは。
目の見えない方達が舵を握っているとはわからないほど揃ったスタートをしています。
でも昨年、お世話になっているセーラーの先輩方からお誘いいただきブラインドセーリングに参加して、自分自身の浅はかな思い込みに恥じ入りました。目の見えない方達の可能性、ひいては一人一人の人間の可能性は私たちが普段想像するよりもっともっと限りないものだと、今更になって思い知らされたのです。
4名で分担して船を走らせます。男女一緒に平等に戦いますが、このブラインドセーリングは女性の活躍する率が多いレースです。
ブラインドセーリングというのは、ブラインド2名と目の見える2名、計4名で一艇のヨットに乗り、複数のヨットが一同にスタートを切り速さを競うレースです。目の見えない方一名が舵を、もう一名が大きなセール(メインセール)を担当し、目の見える一名が小さいセールと舵とメインセール以外の調整、もう一名はレース中手出しできず、口頭で船の状態を知らせ、指示を出します。ブラインドの方達が操船するのですが、ヨットは風の向きにあわせて船を動かすこともあり、ブラインドの方達が視覚以外の鋭い感覚を駆使して船を安定して走らせることができるので、思いのほかレースのレベルは高いのです。
昨年(2012年)、私たちのチームは幸いにも参加した全日本で優勝し、今年(2013年)5月に日本で行われた世界選手権に出場して、今回勝ちに来た英国をはじめ、海外選手達のレベルの高さに驚くとともに、緊迫したレースを楽しみました。
マリーナでは、普段とはちがう、ブラインドの方々をエスコートするサイティットらが繋がって歩く微笑ましい光景がみられました
今回のレースを通じてそれまで知らなかった盲目の方達の困難と強さに触れ、特に一緒に乗った由紀さんの障害を受け入れそして進む強さに惹かれ、人の中にある大きな可能性に自分がいかに向き合っていなかったと気づかされ、そして力づけられました。
そして今回、深志の同期をはじめ多くの方々がレースを観に来てくれたり、深志の先輩や同期のおかげで新聞や週刊誌にもとりあげていただいたりと、新しい関わりが生まれたのも嬉しいおどろきでした。応援いただきましたみなさま、ほんとうにありがとうございました。
深志の先輩のおかげで報知新聞に大きく取り上げていただきました。右の端には実は深志の夜行軍の話がコラムに掲載されています。
今回このサイトが出来たことから、また沢山の方々との有機的な繋がりが出来上がってくることを楽しみにしています。
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