【第186号】タイムスリップ

 かつて、松本駅前には多くのパチンコ屋があった。いつの頃からか姿を消し、郊外のパチンコ店が増えた。飲食店も駅前に限らず、その数は増えた。夜の街も駅前に集中したような気がする。最近は街中を歩く機会も減り、詳しいところは分からないが、多分40年くらいの間に街の姿は変容してきたのだろう。

 コロナによって、現代社会の綻びが浮かび上がってきた気がする。身近な学校関係についても、休校、学力保障、オンライン授業、果ては9月入学など話題に事欠かない。あまり過激な発言は避けるが、さまざまな歪みがあからさまになってきた。

 考えてみれば、大航海時代の幕開けとともに世界の一体化が進み、統一市場の形成、市民革命、帝国主義、世界大戦、そして近年のIT技術の進展、グローバル化という人類が歩んできた歴史を改めて振り返る絶好の機会が訪れた気がする。

 一例を挙げれば、外出自粛。高速道路網が張りめぐらされ、自家用車が一家に一台ではなく一人一台の時代。否応なく人々は行き先を求めて出歩く。個人的には家で昼寝をしているのが日課なので、外出自粛は常なるところではあるが、多くの人はそうでもないらしい。更に言えば、県をまたいだ移動の自粛。まるで関所手形を手に旅をした江戸時代のようだ。大局的な見方はできないものだろうか。

 いずれ、なにもなかったように日常に戻る日がくるだろう。その時に、過ぎた日々ではなく、危機管理能力も含めた暮らしの在り方を確立してほしいものだ。


筆者紹介 : 水野 好清

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