【第178号】大学入学共通テスト騒動

我々が大学を受験したころは、国立一期校二期校の時代であった。入試問題も記述式の時代であった。その後、1979年から大学共通第一次学力試験が導入され、マークシートによる一次試験と記述式による二次試験の時代となった。そして、1990年大学入試センター試験となり、本年1月18日19日にその歴史を閉じることになる。

昨年暮れ、新たに実施される予定の大学入学共通テストをめぐって、英語の民間試験の延期、記述式問題の導入延期により受験生およびそれに関わる人々に大きな混乱をもたらした。

そもそも共通テストが導入される背景には文科省が進める高大接続改革があった。簡単に言うと、学力の三要素(知識・技能の確実な習得、思考力・判断力・表現力、主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度)を育むために高大接続改革が必要だ、というところから出発していた。従って、民間試験や記述式問題が重要ではない。知識・思考力・判断力・表現力は、いずれにしても必要であろう。ましてや、二次試験はある。本質を見誤らないことが重要である。当然、共通テストの出題内容も変わることを想定しておく必要がある。

話は変わるが、共通一次試験からの歴史をたどると、最も記憶に残るのは、1988年のA・Bグループ分割が実施された年である。詳細はおくとして、受験の機会が倍増した結果、二次試験の会場の確保、受験生の宿の確保が大変だったことを思い出す。移動手段を確保するのも大変であった。1987年の国鉄民営化の翌年である。

筆者紹介 : 水野 好清

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