【第135号】松中70回、深志70回

平成30年(2018)3月の深志高校の卒業生は、「深志70回」だ。松本中学に昭和19年(1944)の入学者は「松中70回」として同窓会『会員名簿2016』に載る。松本中学校70回に対して、深志高校も70回を数えるにいたった。深志第1回は昭和24年度だ。

松中第69回は昭和23年度だが、『会員名簿』の松中第70回に「昭和19年4月入学者は、23年4月学制改革、大部分は旧制松中4年終了をもって新制高校2年(深志2回生)に編入となった。ここにまとめたのは、在学中に死亡、旧制高等学校へ進学、さらに旧制中学終了者として就職した者など、前回名簿から特に認められたものである」とある。この松中70回の名簿には64人が載る。

昭和18年に松本中学校に入学されたかたの話によれば、19年中頃から、疎開者の受け入れ、中学4年修了で上級学校への進学者、疎開者の復帰、学制改革により1年先輩が同級生になるなど、生徒の出入りが激しかったとのことだ。このときの人たちは、つぎのように多様な卒業となった。

学制改革により、昭和17年に松本中学入学(松中68回)、22年に一旦卒業した生徒の一部が、新制松本深志高校第1回生として入学し、24年に深志1回として卒業した人(25人)。18年に松中69回として入学して、22年に松中68回として卒業した人(32人)。18年に松中69回として入学、23年に松中69回として卒業した人(102人)。18年に松中69回として入学、24年に深志1回として卒業した人(171人)。さらに、新制松本深志高校に他校から転校してきたて在学期間は深志高校3年生としての1年間で、深志1回として卒業した人(13人)。18年に松中69回として入学、病気のため休学して卒業が1年遅れ、25年に深志2回として卒業した人(2人)。18年に松中69回として入学、24年に深志1回として卒業した人(5人)。

昭和18年から24年にかけて、多様な学校生活があったのだ。

筆者紹介 : 小松 芳郎