【第103号】いままでの周年事業のあゆみ

松本中学、松本深志のいままでの周年事業をみると、明治41年(1908)に25周年(長野県中学校発足の明治17年から起算しているが、実際は24周年)、大正2年(1913)に30周年(実際は29周年)、そして大正8年に35周年を迎える。昭和4年(1929)に45周年、そして、明治17年から数えて昭和9年がちょうど50周年だったが、新校舎竣工にあわせて50周年記念事業が、昭和10年11月1日に新校舎講堂で行われた。19年が60周年だった。

昭和23年4月1日に長野県松本深志高等学校が設立され、29年が70周年となるはずだが、周年事業実施の記録がないのでわからない。

このときまでの周年事業は、明治17年を起点としていた。17年8月27日、長野県立中学校本校を長野に、支校を松本・上田・飯田に置くことが布達され、9月1日に小林有也が初代長野県中学校長に就任したとき、なのである。そして2年後の19年9月8日、長野県中学校は長野県尋常中学校と改称され、本校が長野から松本に移転され、上田・松本・飯田の3支校は廃止された。

昭和31年(1956)に80周年を迎えるが、これは明治9年(1876)7月10日、第十七番中学変則学校が開智学校内に創設されたときを始まりとしている。明治17年の起算によれば72周年ということになる(同窓会資料保存管理委員長の百瀬哲夫氏の教示による)。

そして、41年に90周年(このとき、私は在校生だった)、その後10年ごとに周年事業が行われてきた。いずれも明治9年をもとにしているのだ。

140周年を迎えた今年の10月15日の記念式典で、同窓会の飯沼副会長は「開式の辞」で、「昨年末に同窓会の資料発送を手伝ってくれた在校生が、オレたち創立200年にでられるな!と言うのを聞き、私は大きな感動を覚えました」と話された。60年後だ!

まずは10年後(2026年の150周年)にむかって進もうではないか。

筆者紹介 : 小松 芳郎