【第86号】松本の蜻蛉市長

任期満了に伴う松本市長選挙に出馬した臥雲義尚さん(深志34回)。「世界に愛される松本をつくる」と声を枯らしたものの及ばなかった。果敢な挑戦と健闘をたたえたい。

市長が公選制になった戦後、松本市長を務めた蜻蛉の大先輩は4人いる。

戦後の荒廃からの脱却を担った筒井直久さん(松中43回)。13カ村合併後の赤字を抱え、財政再建団体という苦難の時代のかじ取りをした松岡文七郎さん(松中30回)。

降旗徳弥さん(松中37回)は全国市長会長を務め、「松本第一主義」を政策で体現した人だった。決済印を上下逆さに押した部下を切った。深志同窓会長として多くの会員に慕われた。

和合正治さん(松中55回)は有能な行政マンで、職員とも気軽に縄のれんをくぐった。臥雲さんとは野球部つながりになる。

あらためて振り返ってみる。和合さんが市役所を去った1992(平成4)年以降、松本市長になった同窓生はいない。新制「松本深志高校卒」は1人もいないという現実だ。

「松本に根を張る」。臥雲さんは4年後の再挑戦を見据える。蜻蛉たちばかりでなく地域全体に共感の輪をどう広げていくか、が試される。

筆者紹介 : 伊藤 芳郎

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